イベント内容
高校生が用いる生物の教科書では、タンパク質に関わる発展的な話題として、アルツハイマー病の原因となる「タンパク質の異常なかたち」が紹介されています。
しかし、なぜタンパク質の「かたち」が「病気」と関わるのか?
という「科学的好奇心を刺激する疑問」に対する詳しい説明はありません。
本プログラムでは、実施者が学術研究で用いる分子モデリングソフトや分子模型などを活用して、タンパク質の「かたち」を見る・触る・作るという自発的で積極的な活動を促すことで、なぜタンパク質の「かたち」が病気と関わるのか?を探求する学術研究の一端を受講生が自ら体験し考察することを目指します。
さらに、実施者自身のこれまでの歩みを紹介することで、タンパク質のふるまいが体内で巧みに制御される仕組みの面白さ、生命現象をミクロの世界から眺めたときの感動、病気の克服を目指した研究に携わる私たち研究者の想いを伝えることで、受講生の心の豊かさ・知的創造性を育むことに繋げたいと思っています。
【プログラム】
講義①「かたちで決まるタンパク質のはたらき」(20分)
タンパク質のカタチ(立体構造)の成り立ちについて、高校生物を未履修の受講生にも理解しやすいように工夫しながら説明し、高校生物の教科書で登場する代表的なタンパク質のカタチと機能の密接な関わりを説明します。
講義②「タンパク質のかたちと病気」(40分)
3Dプリンターで出力した立体模型などを使いながら、ヘモグロビンの構造異常が原因で発症する鎌状赤血球貧血症など、タンパク質の変異や構造異常が原因で引き起こされる様々な病気について説明します。
実習①「コンピュータをつかって薬を設計してみよう」(100分)
実施者が研究で用いる創薬支援ソフトの無料版(myPresto Portal)を用いて、インフルエンザの治療薬を受講生が自ら実際に分子設計します。
高校化学の教科書でも登場する代表的な化合物を皆さん自身でコンピュータの中に作って可視化することで、分子が活躍するミクロな世界についての理解を深めます。
実習②「分子模型でタンパク質のかたちをつくってみよう」(100分)
タンパク質のカタチの成り立ちを直感的に理解することを助けてくれる教材(Tangle Protein Building Kit)を使って、この模型を試行錯誤しながら組み立てるワークをおこないます。
代表的なタンパク質の分子模型を皆さん自身で組み立てることで、立体構造と機能の関わりについての理解を深めます。
組み立てた分子模型は持ち帰ることができます。
応募に関する情報
対象者 | 高校生 |
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応募条件 | 高校1-3年生 |
開催場所 | 千葉工業大学 津田沼キャンパス 〒275-0016 千葉県習志野市津田沼1丁目17−1 |
イベント日程 | 2025年7月26日(土) |
参加費 | 無料 昼食などはご自身で準備してください(学食は休業中です) |
応募締切 | 2025年7月12日(土) 定員:25 名 |